以前Twitterで断食について知りたいという方がたくさんいたので、この記事を書くことにしました。リアクションしてくださってありがとうございます。皆様のためになればうれしいです。
断食でアトピーが改善すると聞いたことはありますか?
かなちんはアトピーが酷かった頃、断食をするために、奈良県信貴山にある断食上場へ行き、断食をしました。(前回の記事参照)
断食中、痒みが無くなり、潤いのある肌になり改善。しかし帰宅後、食べ物へ執着するようになりました。常に「何か食べたい!」状態。
食べる事に罪悪感があり、夜中に、こっそりコンビニへ行き、お菓子を大量に買ってドカ食い。お菓子の箱も親に見つからないように捨てた。
46kgの体重が断食で42kgに減り、帰ってきてから50kgにリバウンド。
アトピーも帰宅後はすぐに元に戻りました。
失敗経験を元に、
断食はアトピーには改善するの?正しい方法はある?
聞いたお話、体験談と、かなちんの考えを書きます。
最後まで、読んでくれるとうれしいです。
断食はアトピーを改善させる?
断食をして、アトピーは、瞬間的にきれいになった。でも終わってから元に戻り、失敗しました。
結論、断食でアトピーは改善させないと思います。
理由は、炎症に効果的な治療法であれば、アトピー性皮膚炎のガイドラインに掲載されていると思うから。
各国で断食についての研究が多数されています。しかし、エビデンスが低いため治療法として採用されておらず、アトピーに断食が改善すると言う論文も公開されていません。
断食の正しい方法はある?
ダイエット目的や消化器を休めるために半日~3日くらいをおススメしている人が多いです。
しかしどれが正しいとかは、分かりませんでした。
医師によってもサプリメントを使用したり、検査内容も違うようです。信頼できる指導の元、断食を行う方が安心ですね。
断食が出来るクリニック
断食をする場合は専門医の指導の元、おこないましょう。
<聞いた話>断食・小食をしていたアトピー親子
これは、アメリカのドクターマセソンの治療を受けた親子のお話。奈美子さん(コーディネーターのお母さん)に聞きました。
小食療法でアトピーの痒みが減ったと言っている親子が渡米治療を受けに来た。
始めて親子と会ったとき、お母さんは鳥ガラのような首筋で、骨に皮が張ったような体。
子どもさんもアトピーで同じ小食療法をしているから、ガリガリだったそう。
治療中もあまりご飯を食べずに、「食べると痒くなる」「食べないと痒みが減った」と言い、治療中も小食だった。ドクターも『痒くなると思う食べ物は食べなくていいよ』という考えなので、強制的に食べさせるようなことはなかった。
以前よりは食事をするようになったけど、それでも小食だったそう。
少しふっくらすると、「太って嫌だ」と言っていたとの事。
なぜ、渡米治療を受けようと思ったかと聞いたら「死の危険を感じたから」と言っていた。
(この話の内容が少し間違ってたらすみません。奈美子さんに会う事が合ったら聞いてみてくださいね。)
小食療法をしていた渡米仲間
ドクターマセソンの症例にも出てくる渡米仲間さん。
Oさんは、軽傷のアトピーでしたが有名な藤●皮膚科の元、脱ステ、脱保湿で悪化。
ヒスタミンが多く含まれてる食べ物は避け、肉、砂糖抜き、油抜き。それに加え、低GI値の食事などで、ガリガリ、栄養失調、寝たきりになったと言っていました。
豊富温泉、食事療法も厳密にされたけどアトピーは治らず、渡米治療で完治されています。
ドクターマセソンの治療を受けた方へのアンケート結果では
治療前は31.6%の人が、断食・ファスティングをしていました。治療後に続けている人は、0人です。
断食がアトピーへの治療効果は認められていないのでドクターマセソンの治療でも勧めていません。趣味でする分には構わない。という考え。
かなちんの断食への考え
これは素人の私の考えです。あなたが、どう思うかは自由です。
断食前後で、検査がないなら、体質が改善してるかはわからない。
断食道場では、健康チェックや体温を測る事もありませんでした。
断食で、免疫力が上がる、消化吸収率が上がる、デトックスが出来ると言っても、
血液検査や尿検査、便検査、レントゲン等の検査がないなら、体が、どう変化しているかは、わかりませんよね。
断食後、抵抗力が低下してコロナウィルスや、他の感染症にかかったとしても、誰も責任は取ってくれません。
断食で自然治癒力が上がる?
”断食をすると、自分の体を治そうとして、自然治癒力が高めらる。その一環として、自律神経も整えられ、アレルギー反応も少なくなるといわれている。”
と書いていましたが、アトピーやアレルギーなどの免疫反応は、ドクターの話や治療を受けていると、そんなに簡単なメカニズムではないと思う。
体内の構造はもっと複雑。
断食で免疫力が上がる?
免疫力が上がると言うのは医学用語ではない。
「免疫力が高い」とは、風邪やウィルスに負けない強い健康的な体と言う意味なので、アレルゲンに対する免疫力が上がるというのは意味が違う。
免疫力が上がるなら、元気になるはずだけど、私はガリガリ・ふらふらになった。
断食道場にいた病気の方も元気があるというよりは、体力なくて生気がなかった。
免疫が上がるのではなく、体力ともに免疫反応が衰えたんじゃないか?と思っている。
体力が衰え、ウィルスやアレルゲンに対して攻撃力が弱まったから、痒みが減ったのでは?
詳しくはわからないけど、現実的にアレルギーは治らない。治るなら医療現場で扱われているはず。
断食という「特別な事」でプラシーボ効果?
温泉に行ったり、サプリを飲んだり、有名な先生の元で治療を始めた時「アトピーが良くなってきた気がする」と思ったことはありませんか?
断食で、いつもの環境とちがう場所で「修行」のようなことしたこと、気持ちの変化で皮膚は大きく変わると思う。
これはプラシーボ効果と同じではないかなと思う。
体は急激な変化を受けた時、びっくりして変化を起こすような気がする。
1回、アトピーの改善を感じたとしても、何度も繰り返すと、効果を感じない場合はプラシーボ効果かも。長期で続ければ、健康を損ねる可能性があり、素人判断では危険。
最後に断食を通して思う事
徹夜で、眠さを通り越すとハイになる時ってありますよね。ランナーズハイとか。断食もそれに似たモノだと思いませんか?
一時的な美肌効果はあるかもしれないし、すっきり感があるかもしれないけど、アトピーが改善するような臨床研究はありません。
長期で続ければ、免疫力が上がるどころか、免疫力が下がって菌やウィルスに対しての抵抗力も落ちるのではないのかなと思う。
奈美子さんも
「江戸時代の食事をしたらいいっていうけど江戸時代の人は60歳で死んでたやん」
「そら小食にしたら、痒みを起こす体力もなくなる」と言ってた。
確かに。
もしかなちんが断食するなら?
私は欲にまみれた食いしん坊です。
断食は胃もたれしたときに青汁や豆乳、みそ汁だけにするかな。
夜8時から昼の12時まで食べなくても、16時間の断食になります。12時に軽い食べ物にすれば、夜まで何も口にしなければ1日断食になります。
1週間、断食をすると、飢餓状態になる。体重、精神面のリバウンドの方がキツイと思う。
最後に。
断食でつるつるになったと聞いて、「正しいやり方」を知りたかった方には残念な記事になってしまいました。期待させてしまって申し訳ありません。
YouTubeでもお話してますが、アトピー性皮膚炎は、皮膚の免疫疾患です。
遺伝子レベルで健康な皮膚の人に比べて、水分や油分、機能が足りていません。
断食で免疫疾患や皮膚の生まれ持っての体質が変わるとは考えにくい。
アトピーの人は、とにかく治したい一心なのは、とても分かります。改善したと聞けば、知りたくなりますよね。
ネットで流れてくる一般人の情報で病気が治ったら苦労する人はいないです。
期待して実践しても、時間と体力を消耗して、損をするだけです。
お金がかからず、デメリットもない夢のような自然療法は、私が試した限り、なかったです。効果のないものに時間を使って、人生の無駄遣いをしました。
もしも私が「この青汁を飲んで、断食が成功した!肌がきれいになったよ!!」と言えば、その青汁を買う人も居るだろうし、試す人も居るだろうなと思いました。
私は、この記事を読みに来た方に、そんな夢のような話に、騙されないように注意してほしいと思いこの記事を書きました。
あなたの人生の時間は、限りがあります。
自分の時間も体も大切に使ってください。
この想いが伝わってくれればうれしいです。