デュピクセントってすごく高いけどよく効く薬らしい。
でも顔には”効果なし”って人もいるんでしょ?
そんな薬、副作用が怖いから危ないよ
独自で判断せず、皮膚科で相談しましょう。
この記事では、
デュピクセントが効果なかった理由4つ
海外と比較した日本のデュピクセントの効力の満足度
日本のデュピクセントウラ事情について…医療従事者による情報をまとめました。
この情報は、なかなか表にでないデュピクセントのウラ事情です。
先進国で、日本のデュピクセントの満足度は最低だそうです。
医療従事者に確認してもらいOKをしていただいた、情報となっています。
デュピクセントとは?
デュピクセント®の薬剤費 (1本:66,356円)
自己負担 3割 で1本約19,907円のアトピー性皮膚炎の新しいお薬で注射液です。
2週間に1度、お腹や太ももに注射します。
注射を打つ前に、デュピクセントの治療を行っている皮膚科へ行き、治療を受けられるか、診察してもらう必要があります。
- ステロイドのストロングクラスを6か月以上使って治療をしている
- IGAスコア、 全身又は頭頸部のEASIスコア、体のアトピー性皮膚炎病変の割合(%)を診察
- 主治医に治療が可能か、どうか判断してもらう必要がある。
患者の希望では処方されないお薬。検査、問診、過去歴などが必要です。
デュピクセント®は、「IL-4」と「IL-13」という物質(サイトカイン※)の働きを直接抑えることで、皮膚の2型炎症反応(Th2細胞による炎症)を抑制する新しいタイプのお薬です。
アトピー性皮膚炎の皮膚の内部に起きている炎症反応を抑えることによって、かゆみなどの症状や、皮疹などの皮膚症状を改善します。
※体内の細胞同士の情報伝達を行うタンパク質。
デュピクセントの副作用は結膜炎や顔の炎症には、効果が出にくいと言われていますね。
治療効果が高く、期待されている新薬ですが、デュピクセントを打っても”効果なし(少ない)”と思う患者も多くいるようです。
この記事ではデュピクセントの治験にも、携わった皮膚科専門医のドクターのZOOMセミナーで頂いた質問に回答しています。デュピクセントに知りたい方はこちらをどうぞ。
デュピクセントが”効果なし”だった人とは?
デュピクセントに期待を寄せてたけど、私にはあまり効果なさそうだなぁ…
昨日はほんとぐったりで何もできなかったけど、今日はまだ動ける。ただ、すでに息切れ気味。
デュピクセントに期待を寄せてたけど、私にはあまり効果なさそうだなぁ…
8月になったら息もしやすくなって、筋トレ復活させたいとか色々計画してたけど、先延ばしだ。健康が欲しい😢
— CHIKA – モノマリスト (@ouchigoto1978) August 3, 2019
デュピクセントやめた途端、一気にひどくなって…
これは先生からの言葉ではなく、私の主観なので参考程度に留めてもらいたいのですが…、
私の場合、デュピクセントが劇的に効いて、一時期塗り薬が不要になるほど回復したのです。それでやめた途端、一気にひどくなって、反動が大きいと感じ厳しく思います(+_+)— 浦安人 (@halfman_urayasu) November 24, 2019
デュピクセントで”効果なし”渡米治療したケース
日本でデュピクセントを使用している方の患者様は初めてで、
現在渡米治療の後半となっております。2月2019年からデュピクセントを投与しだし、今年の秋まで試したようですが中々すっきりせず、得に顔・体・腕がデュピでも安定しなかったようです。
その理由は他のケアや感染治療、そしてアレルギーが一番のトリガーになっており、それらの対処が出来ていませんでした。アメリカでスクラッチアレルギー検査を行った結果、100点満点ですべてに反応し、その上腕の腫れがすごかったです。
私も何百人とスクラッチ検査を見てきましたが、これはさすがにすごいと思いました。ドクターも同感です。
デュピクセントは確かに安全性と効果がとても良く、アトピーの人口全員に打てたら良いぐらい考えていますが、貫いて炎症が出てくるケースは最近はよく聞きます。
デュピクセント「効果がない?」の、理由3つ
- アトピー悪化原因を無視している
- アトピー肌のスキンケアが出来ていない
- ステロイド外用薬の教育がされていない
※効果なし…思っているより効果が低い、治るではなく少し改善程度
アトピー悪化原因を無視している
アトピーの悪化原因を無視していれば、デュピクセントだけで炎症を止める事はできません。
例えば顔だけが治らない場合
顔の悪化の原因はシャンプー、花粉、ホコリやハウスダスト、乾燥、感染、化粧品、残留の洗剤…など様々です。
「デュピクセントだけで戦う」のは難しくなります。
アトピー肌のスキンケアが出来ていない
アトピーの悪化原因の一つがドライスキン。
「キレイな肌とアトピー肌の違い」について別記事で詳しく書いていますが、アトピーは生まれ持っての遺伝子レベルの肌質です。
適切なスキンケアが出来ていないと、高額な薬を使っても外敵から肌を守るバリアが無ければアトピーの炎症はデュピクセントを貫いて出てくるようです。
ステロイド外用薬の教育がされていない
病院で、薬の副作用の出ない使い方、塗る日数、量を、指導されましたか?
日本の皮膚科では3分間の診察で、患者と向き合う時間がありません。
「薬を塗るのが怖い」から塗らない。
かゆいから顔にも強いお薬を塗ってしまう。
人によって全く違う使い方で、治療が難航することがあります。
指導がない皮膚科の先生の元で治療を受けた場合、デュピクセント以外のケアや指導が不十分なため、思ったような結果にならない可能性があります。
日本のデュピクセントの効力の満足度は最低…?
デュピクセントの効力がアメリカ・ヨーロッパ・カナダと日本を比べると、どうも日本の患者が一番満足されていない可能性があり、それを察知し、リサーチを始めたようです。
そのままステロイド外用剤を教育されずに使用すると、例の塗り地獄サイクルになる可能性もあります。
どうしてドクターマセソンが治療した日本の患者様は安定していて、日本にでは良くならないのか、ケーススタディのデータを要求してきました。
デュピクセントの満足度が、日本がアメリカ・ヨーロッパ・カナダと比べると最低レベルと言う事がわかった。
サノフィジャパンが「なぜ、ドクターマセソンの治療した日本の患者は安定しているの?」と事例研究の結果を要求してくるほど、日本の治療成績が悪いと言う事です。
※ソノフィージャパン→デュピクセントの製薬会社サノフィ
ドクターブラウベルトはデュピクセントに対する知識を広めるために代表医として、日本へ行っています。
其の時にスキンケアやトリガー駆除の重要性などもしっかり説明し、デュピクセントだけでは治療にならない、と言うテーマで日本の皮膚科学会にプレゼンテーションをしました。
スキンケアや悪化要因の駆除の重要性を指導しに、海外から日本の皮膚科学会に指導しに来ているよですが、実際の医療現場では指導されていないと言うのが現状のようです。
海外の医療の専門家だから知る情報です。
デュピクセントは改善させるための「手段」
デュピクセントが激的に効いて、もう肌がツルツルになったから
保湿もほとんどしなくてよくなった。半そでも着れる。
そんなTwitterの投稿がたくさんあって、デュピクセントは「魔法のように効く薬」だとも書かれています。
そんな中で
- なかなか改善しない
- 「私はデュピクセントが効果がない体です」
- デュピクセントは顔や首には効果がない
- 時期によって寝込むくらいひどいことがある
- 効き目が弱くなったのかなと思うことがある
一定数、こんな投稿も見かけました。
この理由を考えると
アレルギーや、その他疾患との関連した治療が行われていない。
一人一人の悪化原因を見つけてもらえない、対処の方法を教えてもらっていない。
などの、適切な指導がされていないのだと思います。
塗り薬の使い方、保湿も患者に任せきりでデュピクセントや塗り薬を処方するだけの診察は、ただ道具を渡されてるだけの状態なので悪化原因の対処をしていないからです。
正しく治療してくれる皮膚科医と出会うこと
結局、一人一人の症状を見て、個人個人に合った皮膚科医と出会う事が一番大事です。
デュピクセントを使うのは「アトピーを改善させるための一つの手段」で、「治す方法」ではないと思います。
「治すための治療」を受ける必要があると思います。
デュピクセントを打っているのに、顔に効果がない、おもったように改善しない人が一定数いるのは、正しい治療が受けられていないからだと思います。
3分間の診察じゃ、とても正しい治療はできない
アトピーの人ならあの診察時間の短さに疑問を感じている人は多いと思います。
デュピクセントを打つというのはアトピーを改善させるための、ひとつの手段です。
スキンケアや悪化要因の駆除、生活環境の改善が、適切に指導されて、やっと結果的にいい肌状態をキープできるものです。
実際に私もアトピーで、今、アトピーの患者さんを見てきて、やはり3分の診察時間じゃとても正しく治療はできていないんだろうな…と思います。
でも、日本の保険制度があるから皮膚科の先生も3分程度で、診察を終わらせなければ、患者は次から次に押し寄せます。
一人一人、しっかりと皮膚を触って、診て、問診して、アドバイスするという時間は取れなければ、悩む人が消えないは仕方のないことだと思います。
ただ、今の現状をもっとよくしたい、諦めたくないという方に向けて情報発信しています。
記事内の情報
ドクターブラウベルトはリジェネロン・サノフィのデュピクセント専門代表医です。
製薬会社のアドバイザー役です。
OHSUの皮膚科教授でした。6年ほど年前からオレゴンメディカルリサーチセンターで、ドクターマセソンから引き抜かれ、ドクターマセソンと臨床研究を行っています。
こちらの記事を参考にしております
今回の記事は、高澤晃平さんのブログを参考に、かんたんに、まとめました。晃平さんにもチェックをいただいてOKをいただいております。
晃平さんも、質問を気軽に受け付けています。
おわりに
デュピクセントが効果なしの理由や、日本の現状を知る事ができましたか?
こちらの記事では、デュピクセントの治験にも携わった皮膚科専門医がデュピクセントの質問について答えていますので気になる方はこちらもどうぞ。